初期状態のUbuntu16.04 LTSにWordPressが動作する環境を構築する手順

Linux

概要

インストール直後のUbuntu 16.04 LTSに対して、
WordPressが動作する環境を構築する手順です。

今回の環境構築でインストールする項目は、下記の通りです。

  • SSH
  • Apache Ver2.4.x
  • PHP Ver7.x
  • MySQL Ver5.7.x
  • phpMyAdmin
  • vsftpd
  • Samba

※今回は、Window10上のVirtualBoxに作成した、Ubuntu 16.04 LTS(2021年4月までサポート)を使用します。
Ubuntu16.04をWindows10のVirtualBox上に作成したい場合は、こちらの記事を参照ください。

目次

事前準備

Guest Additionsをインストール

VirtualBoxにインストールしたばかりのUbuntuは何かと不便なので、
VirtualBoxのGuest Additions をインストールしておきましょう。

1.メニューバーの「デバイス」-「Guest Additions CD イメージの挿入…」を選択する。
2016-08-29_02h14_43

2.しばらくすると下図のとおりポップアップが表示されるので、「実行する」を選択する。
2016-08-29_02h16_33

3.パスワード認証画面が表示されるので、設定したパスワードを入力し、「認証する」を選択する。
※本HPですべてインストールしている場合の例は、「trustno1」
2016-08-29_02h17_31

4.インストールが開始されるので、しばらく待ちましょう。
2016-08-29_02h18_45

5.インストールが完了すると、「Press Return to close this window…」と出たら、Enterキーを押してください。
2016-08-29_02h21_03

6.「Guest Additions CD イメージ」を取り出しておきましょう。
2016-08-29_02h21_29

ターミナル起動

コマンドで設定をしていくので、ターミナル(端末)を起動させておきましょう。

1.「コンピューターとオンラインリソースを検索」をクリックすると検索窓が出てくるので、「terminal」と検索する。
下図の通り「端末」をクリックして起動する。
2016-08-29_02h26_49

2.「端末」が起動する。
2016-08-29_02h27_05

インストール方法

下記の通りのコマンドと設定をしていけば一通りWordPress環境が構築されます。
即席で環境を作るために、余計な設定や説明は省略します。

apt-get

下記コマンドで、パッケージをアップデートする

sudo apt update
sudo apt -y upgrade

パスワードを聞かれたら「trustno1」と入力
※パスワード入力の際、一見入力されていないように見えるが、実は入力されているので注意

vim

初期状態ではvi(vim)の動作がおかしいので、
下記コマンドでvi(vim)を最新の状態にしておく

sudo apt install -y vim

SSH

下記コマンドでインストール後、SSH接続できます。

sudo apt install -y ssh

Apache Ver2.4.x

1.Apacheのインストール

sudo apt install -y apache2

2.Version確認

apache2 -v
Server version: Apache/2.4.52 (Ubuntu)
Server built: 2023-05-03T20:02:51

3.Apacheサーバの起動

sudo service apache2 start
sudo service apache2 status
sudo systemctl enable apache2

4.Apacheサーバの自動起動確認

sudo systemctl is-enabled apache2
enabled

PHP Ver7.x

PHPのインストール

sudo apt install -y php
sudo apt install -y php-mysql
sudo apt install -y libapache2-mod-php
sudo apt install -y libapache2-mpm-itk

PHPの設定

MySQL(MariaDB)用のライブラリを使えるように設定を有効化

sudo vi /etc/php/7.0/apache2/php.ini
  • 「extension=msql.so」のコメントアウト「;」を削除し、有効化する。
  • エラーメッセージをブラウザに表示するように設定を変更
    • [445行目付近]
      ;error_reporting = E_ALL & ~E_DEPRECATED & ~E_STRICT
      ↓コメントアウト「;」を消して、有効化にし設定値を「E_ALL」にする。
      error_reporting = E_ALL
    • [461行目]
      display_errors = Off
      ↓設定値を「Off」→「On」に変更
      display_errors = On

Version確認

php -v
PHP 7.0.10-2+deb.sury.org~xenial+1 (cli) ( NTS )<br />Copyright (c) 1997-2016 The PHP Group<br />Zend Engine v3.0.0, Copyright (c) 1998-2016 Zend Technologies<br />with Zend OPcache v7.0.10-2+deb.sury.org~xenial+1, Copyright (c) 1999-2016, by Zend Technologies

apacheの再起動

sudo /etc/init.d/apache2 restart

MySQL Ver5.7.x

MySQLサーバのインストール

sudo apt-get -y install mysql-server

※インストール中、MySQLのrootパスワードの設定を求められるので、設定する。
 今回は「trustno1」を設定する。

Version確認

mysqld -V
mysqld  Ver 5.7.13-0ubuntu0.16.04.2 for Linux on x86_64 ((Ubuntu))

MySQLにログイン

mysql -u root -p
Enter password:     ← 「trustno1」と入力する。

データベース作成

WordPressで使用するデータベース(今回は「wordpress」とするが任意で変更可)を作成する。

mysql> create database wordpress;

MySQLから切断

mysql> exit;

外部から接続させるための設定編集

sudo vi /etc/mysql/mysql.conf.d/mysqld.cnf

下記ををコメントアウトする

bind-address = 127.0.0.1

#bind-address = 127.0.0.1

MySQLの再起動

sudo /etc/init.d/mysql restart
sudo /etc/init.d/mysql start
sudo /etc/init.d/mysql stop

phpMyAdmin

phpMyAdminのインストール

ターミナル端末より下記コマンドを実行する

sudo apt-get -y install phpmyadmin

※途中「phpMyAdminを動作させるために自動再設定を行うwebサーバを選んでください。」
と出るので、「apache2」にチェック(※1)して<了解>を選択する。
また、MySQLのパスワードを聞かれるので「trustno1」入力する。
「データベースサーバにphpmyadminが登録するパスワードを入力してください。」も今回「trustno1」とする。

(※1)「apache2」を選択状態(アクティブ)で、スペースキーを押すと「*」(チェック)が入る

phpMyAdminの設定

アクセス制御
sudo vi /etc/phpmyadmin/apache.conf

8行目あたりにアクセス許可するIPに以下追記
Require ip 127.0.0.1 192.168.23.0/24

シンボリックリンクの作成

ApacheからphpMyAdminにアクセスできるように、設定ファイルのシンボリックリンクを作成します。

sudo ln -s /etc/phpmyadmin/apache.conf /etc/apache2/conf-available/phpmyadmin.conf

下記項目が出た場合は、特に問題ないので次へ進んでください。
「~’./phpmyadmin.conf’の作成に失敗しました:ファイルが存在します。」

sudo a2enconf phpmyadmin

下記項目が出た場合は、特に問題ないので「Apacheのリロード」へ進んでください。
「Conf phpmyadmin already enabled」

Apacheのリロード

sudo service apache2 reload

Apacheの再起動

sudo /etc/init.d/apache2 restart

phpMyAdminを使う

ブラウザから下記URLにアクセスする

http://(サーバーのホスト名またはIPアドレス)/phpmyadmin/

例) http://localhost/phpmyadmin/
http://192.168.23.100/phpmyadmin/

vsftpd

こちらから

Samba

Sambaのインストールと設定

  1. Sambaインストール
    sudo apt install -y samba
  2. Sambaで共有するフォルダのパーミッションを変更
    sudo chmod 777 /var/www/html/
  3. Sambaの設定
    sudo vi /etc/samba/smb.conf
  • 25行目付近の[global]の下に下記を追加する。
unix charset = UTF-8
dos charset = CP932
  • 50行目付近:コメント解除しアクセス許可IP追記
interfaces = 127.0.0.0/8 192.168.0.0/24 192.168.11.0/24 192.168.23.0/24 eth0
  • 57行目:コメント解除
bind interfaces only = yes
  • 最終行に下記を追加する。
path = /var/www/html
writable = yes
browseable = yes
guest ok = yes
guest only = yes
create mode = 0777
directory mode = 0777

Sambaの起動

  1. Sambaの再起動
  2. SambaをGUI画面から設定する場合は、下記コマンド
sudo apt install -y system-config-samba
sudo system-config-samba

※「SystemError: could not open configuration file `/etc/libuser.conf': そのようなファイルやディレクトリはありません」と表示される場合は、下記をコマンドを実行する

sudo touch /etc/libuser.conf
sudo chmod 777 /etc/libuser.conf
sudo system-config-samba

セキュリティ関連の無効化

ファイアウォールを無効にする

sudo ufw disable

apparmor無効化(SELinuxみたいなもの)

sudo service apparmor stop

 

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